※本記事は法務省Q&A形式解説資料(民法編)をもとに、当事務所の弁護士松野絵里子が独自にかみ砕いて解説したり、意見や感想を加えたものです。個別の問題について意見を明らかにするものではありません。個別の事案については、ご自身の弁護士に確認してください。当事務所では、親権や監護権に関しての法律相談をお受けしております。
参考:
1. 「学校行事に元配偶者が来る」「入学手続きに同意が必要?」 学校が絡むと途端に複雑になる理由
第5回では、「監護及び教育に関する日常の行為」の総論と、転居・旅行・日々の世話といった生活場面の線引きを扱いました。今回は、多くの保護者にとって最も身近でありながら、最もトラブルになりやすい学校教育の場面を取り上げます。
学校教育は、日常の行為に該当するものとしないものが入り混じっており、しかも「学校側が板挟みになる」という共同親権特有の難しさがあります。修学旅行への参加、入学手続き、運動会への参加希望、災害時の連絡、それぞれどちらに当たるのか、そして父母の意見が対立したときに学校はどう動くべきなのかを、法務省Q&A(Q4-16~Q4-21)に沿って整理します。
2. 法務省Q&Aコメンタリー:学校教育の場面(民法824条の2関係)
まとめ
学校教育の場面は、「日々の学校生活の運営に関わることは日常の行為として単独で決められる」一方、「入学・転学・特別支援教育など進路に関わる重い決定は父母の協議が必要」という原則で整理できます。また、学校行事への参加や緊急連絡は、学校側が父母間の対立を裁定する権限を持たないため、事前に父母間で取り決めて学校に申し出ておくことがトラブル防止の鍵になります。学校対応でお困りの場合は、お早めに無料相談をご利用ください。
参考文献
- 法務省「Q&A形式の解説資料(民法編)」
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00377.html
共同親権シリーズ
- 第1回:父母は離婚後も互いの人格を尊重し協力する義務を負います。その中身を解説します。
- 第2回:裁判所が単独親権と共同親権のどちらを選ぶか、その判断枠組みを解説します。
- 第3回:一度決まった親権者を後から変えられるのはどのような場合かを解説します。
- 第4回:共同親権になった後、何を二人で決め、何を一人で決められるのかの基本ルールです。
- 第5回:転居、旅行、日々の世話。どこまでが「日常の行為」にあたるのかを線引きします。
- 第6回:入学手続や学校行事に、別居親はどう関わるのか。学校対応の実際を扱います。
- 第7回:手術やワクチン接種は一人で決められるのか。医療の場面を取り上げます。
- 第8回:習い事、宗教教育、財産管理、養子縁組。「監護の分掌」という制度も解説します。
- 第9回:「面会交流」が「親子交流」へ。改正で何がどう変わったのかを整理します。









